平成29年定例会-12月6日-29号

  • 村林聡

    こんにちは。度会郡選出、自民党会派の村林聡です。
     今回は9分割と盛りだくさんでありますので、早速質問のほうへ入らせていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
     大きな1番として、地方創生の社会減対策についてというように置かせていただきました。そして、(1)人口流出対策について質問いたします。
     まち・ひと・しごと創生総合戦略の社会減対策においては評価がCとなっており、基本目標の達成状況は厳しいわけですが、若者の定着など人口流出への対策について、今後、どう取り組んでいかれるのかお伺いします。御答弁、お願いいたします。

  • 鈴木英敬知事

    社会減対策、人口流出への対策についてどう取り組んでいくかという御質問でございました。
     三重県まち・ひと・しごと創生総合戦略の社会減対策については、転出超過数の減少を基本目標に掲げ、全庁で取組を推進しています。平成28年の実績値は3597人となり、前年より改善したものの、総合戦略策定時に出発点とした3000人を2年続けて大きく上回る厳しい状況が続いており、危機感を持って取り組んでいるところであります。
     平成28年度の検証レポートを取りまとめるに当たって、今年度、人口移動の状況について詳細な分析を行いました。
     結果、転出者数はほぼ一定の水準で推移していますが、転入者数は減少傾向にあり、30歳から44歳とゼロ歳から14歳の年齢層、つまり働き盛りの世代であり子育て世代である親とその子どもたち世代の転入の減少が大きく影響していることが新たに確認されました。また、15歳から29歳の年齢層で、転出が転入を上回る状況が依然として続いています。
     こうした分析結果から、本県の社会増減に特に大きな影響を与えている要因は、若者の都市部への進学、就職と企業における転勤等に伴う転出入だと考えており、転出超過を減少させるためには、学ぶ場、働く場の確保や魅力の向上が大変重要です。
     一方、全国的な人手不足は本年に入って一層厳しさを増しており、三重県でも中小企業を中心に深刻な状況が続いています。県内の有効求人倍率は、本年10月には1.68倍と高水準を維持しており、就業地別の有効求人倍率は全国で3位となっています。
     こうした中、人口流出への対策として、これまで以上に地域社会や産業を支える人材の育成、確保に注力していく必要があります。県内には世界にも通用する優れた技術を有し、シェアの高い中小企業が多くありますが、そうした企業に働く場としての魅力をさらに高めていただくとともに、県内外の若者に広く発信していくことが重要です。
     このため、引き続き、企業における働き方改革を促進することとし、特に人手不足が著しい分野、例えば観光業や運送業等における取組に力を入れていきます。また、次代の農林水産業を担う高い経営感覚を持った人材を育成するため、みえ農業版MBA養成塾やみえ森林・林業アカデミーの取組を進めるほか、県内のものづくり、成長産業の振興に向け、航空宇宙産業や食関連産業の人材育成に取り組みます。
     さらに、進学時に選ばれるよう県内高等教育機関の魅力向上を図るとともに、課題解決型インターンシップを充実し、県内企業で働く魅力を体感してもらうことで、内外の若者に県内定着を促していきます。
     社会減対策の目標を達成するためには、これらの取組を含め、あらゆる施策を総動員し、中長期の視点で着実に取組を推進していく必要があり、国や市町、企業等と連携しながら今後もしっかりと取り組んでまいります。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     あらゆる施策を総動員して、中長期的に取り組むというように御答弁いただきましてありがとうございます。
     そういうことですので、ぜひ直近の傾向としては転入の減少ということが見受けられるということですけれども、やはり中長期の傾向をしっかりと見据えて、生まれた子どもたちが定着、定住できるような構造をつくっていくということを、これからもぜひしっかりと取り組んでいただきますように、よろしくお願いいたします。
     続きまして、(2)として条件不利地域にしごとを創るという項目に入らせていただきます。
     地方創生は県政の大きな柱です。まち・ひと・しごと創生総合戦略とありますように、仕事を創生する、働く場をつくろうとしています。特に人口流出対策、若者定住のためには、この働く場をつくるということがまず第一であろうと考えます。
     であるとするならば、条件不利地域に仕事をつくるということにおいて、雇用経済部の果たすべき役割というのは非常に大きなものがあります。
     そこでお伺いします。条件不利地域に仕事をつくるという雇用経済部の取組についてお聞かせください。よろしくお願いします。

  • 雇用経済部長(村上亘)

    条件不利地域における仕事の創出について、雇用経済部での取組についてお尋ねでございました。
     県南部地域など条件不利地域においては、少子高齢化の進展により人口減少が著しいなど、地域における経済活動への影響が懸念されております。
     このため、地域資源を活用した産業の振興をはじめ地域の強みを発揮した産業構造の形成を目指す上で、多くの就業機会やビジネスを創出することが必要であるというふうに考えてございます。
     雇用経済部としては、仕事をつくる視点から企業誘致の推進や創業、第二創業支援等に取り組むとともに、仕事を増やす視点から販路開拓等への支援を行っております。
     加えて、仕事を守る視点から事業承継支援を通じた廃業の抑制など、市町や関係団体と連携をしまして、地域の仕事の創出や持続的発展に努めているところでございます。
     企業誘致の取組としましては、県南部地域を対象としました地域資源活用型産業等立地補助金や、中小企業高付加価値化投資促進補助金の活用によりまして、尾鷲市内の水産加工施設の整備や、志摩市内の地域産品の販売機能を付加した宿泊施設の整備などの設備投資を支援いたしまして、地域での雇用創出に取り組んでいるところでございます。
     創業、第二創業支援や商品開発としましては、みえコミュニティ応援ファンド助成金によりまして、地域の創意工夫による新たな地域資源を活用するビジネスや地域課題を解決するビジネスの創出を支援しておりまして、御浜町産かんきつを使用したギフト向け新商品の開発、尾鷲市梶賀地区における体験ダイビングの事業化、南伊勢町での亜熱帯果物のパッションフルーツ栽培など新ビジネスの創出を支援しております。
     販路開拓等への支援については、スタートアップ都市推進協議会を活用いたしまして、創業間もない事業者を対象としました首都圏でのマッチングイベントを12月4日に実施をいたしまして、Uターンして起業した紀北町の会社が地元で水揚げされた魚を加工した離乳食の新たな販路の開拓を支援したところでございます。
     また、中小企業・小規模企業振興条例に基づき設置をいたしました伊勢志摩地域みえ中小企業・小規模企業振興推進協議会の販路拡大ワーキンググループの取組といたしまして、12月7日、四日市市内において伊勢志摩の食材、加工品を売り込むために、飲食店を対象とした商談会、美味しい伊勢志摩商談会in四日市の開催を支援しております。
     このほか、三重テラスにおきまして特産品の販売や2階イベントスペースを活用した市町による特産品等のPRイベント開催などを通じまして、首都圏に向けた販路開拓を支援しております。
     引き続き、市町や関係団体等と連携をいたしまして、条件不利地域における新ビジネスの創出や販路開拓等への支援、円滑な事業承継支援など、仕事をつくり、増やし、守る取組を推進してまいります。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     取組については理解できました。ありがとうございます。新ビジネスの創出、つくり、増やし、守るというような御答弁も先ほどいただいたところです。
     しかしながら、投資促進の優遇措置などを見せてもらっても、まだまだ規模が大き過ぎるのではないでしょうか。もっと規模の小さいものまで対象にしないと、条件不利地域では仕事をつくり出すことはできないのではないかと思います。今、いろいろおっしゃっていただいたこと自体は評価できるんですけれども、ぜひそういう小さい規模まで対象に考えていただきたいということなんですね。
     現在の産業振興戦略は大きくもうけようとする方向性があるように見えます。何でもうけて、どうやってたくさん雇用を増やすかという考え方です。条件不利地域においては、それだけではなくて食べて行けるだけの現金収入を確保する、定住できるだけの現金収入を確保するという観点からの仕事の創出も必要であると考えます。もっと規模の小さいものの支援や、例えば半農半X、これは農林水産業と現金収入を補うほかの仕事とを組み合わせるという考え方ですが、その組み合わせる先の仕事をつくり出すような取組をぜひともお願いいたしたいと思います。産業振興戦略の改定時期は、まだ先であるとしても、新しい課題としてぜひとも認識して、今おっしゃったような取組をその新しい課題を加えて、ぜひともしっかり進めていただきたいと強く強く要望させていただきたいと、そのように思うところです。
     それともう一つ、要望させていただきたいんですけれども、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、条件不利地域での定住につながる働く場の創出について、雇用経済部が主体となった取組や指標が今のところないという現状です。ですので、今のような取組をぜひ今後見えるような形で取り組んでいただきたいと、これも重ねて御要望させていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
     では、続きまして(3)へと移らせていただきたいと思います。定住の視点からの観光の産業化というように置かせていただきました。
     まず、観光に対する基本的な考え方を申し述べさせていただきます。
     よく南部地域などの条件不利地域の課題の解決策として、観光が挙げられるわけですが、私は根本的な解決策にはならないのではないかと考えております。
     なぜかといいますと、観光客として来ていただく皆さんに、地元の人たちは自分の地域のことを胸を張ってお勧めできなければならないからです。つまり、自分の地域を何もないところだ、あるいは自分の子どもには外へ出ていってもらいたいと考えているようでは、観光で栄えるようになるとは思えませんし、またそうした問題を観光で解決しようとするということは、本末転倒になる危険があると心配してまいりました。それで、これまで余り質問などで取り上げてこなかったんです。
     このことを踏まえた上で、現在、県が観光の産業化に取り組んでいただいている中、今回、自分なりに考えた、こういう観光の産業化ならよいのではないかという提案をさせていただきます。
     まず、事例を三つ御紹介いたします。
     一つ目は、度会町議会の主催で、町内の名所旧跡などの地域資源を回って、歴史や文化を勉強するという機会がありました。私には、大変興味深くおもしろかったです。
     映写資料をお願いします。
     (パネルを示す)議員の皆さんのお手元に配付の資料とはちょっと順番が前後いたします。申しわけありません。
     例えば、この立岡城です。ごく小さな山城で、丘のような感じさえするのですが、ごらんのように、規模に比べて防御施設の充実ぶりに驚かされます。城主については不明なのですが、わざわざ地元の言い伝えに城主については詮索するなとあるそうです。個人的にこれはお金を払ってもよいと思える体験でした。
     映写資料、ありがとうございます。
     二つ目は南伊勢町方座浦浅間祭の前夜祭です。映写資料をお願いします。
     (パネルを示す)男たちがごらんのような化粧をして、何か私は余り化粧しても変わってないような気もしますが、列を組んで踊っていくんですね。
     次の映写資料をよろしくお願いします。
     (パネルを示す)こうやって列を組んで市場のところまで踊っていき、踊りが最高潮に達したところで海から盛大に花火が打ち上げられるという、この祭りに参加するために帰ってくる若い人も多いという元気なお祭りであります。もし受け入れてもらえるのであれば、楽しいと思うのであります。
     映写資料、ありがとうございます。
     三つ目は南伊勢町五カ所浦の愛洲移香斎さんと伝肥後疋田新陰流です。
     愛洲移香斎さんのお話はこの議場で以前にしたことがありますが、簡単にもう一度いたしますと、剣術、日本刀、刀を使う剣術の流派が日本中にたくさんあるわけですが、それらの流派のもとをたどっていくと、最終的には三つに絞られる、収れんすると言われています。そのうちの一つが愛洲さんの開いた陰流なのです。その愛洲陰流は残念ながら現代には伝わっておりません。
     しかし、愛洲陰流に最も近いんじゃないかなと思われる伝肥後疋田新陰流というものが五カ所浦に伝っております。
     それを私も習って稽古しているのですが、先月11月、先生から何か外務省から頼まれて外国の人に披露することになったので来てほしいと言われたんですね。
     そのときの写真がこちらです。映写資料をお願いします。
     (パネルを示す)愛洲の館にてまず歴史の説明があり、展示資料を見てもらって型の披露をいたしました。
     次の映写資料をお願いします。
     (パネルを示す)その後、うちの流派の一番基本的な型を体験してもらいました。正式な弟子以外の方に教えたのは初めてかもしれません。
     後で県や町に問い合わせたところ、これは駐日各国外交団の視察だったとかでびっくりしたんです。中に大使の方が4人ぐらいおられたということで、うちの先生は安全な袋竹刀というものだったんですけど、これでフリーでたたき合いをしようとしてまして、ひょっとしたら外交問題になったんじゃないかと冗談で思ったりもしました。人によって非常に深く理解してもらえていましたので、個人的にはこれだという手応えがあったのでした。
     映写資料、ありがとうございました。
     この三つの事例のような体験を本物志向で提供する。
     そして、ハイ・バリュー、ロー・インパクトで提供してはどうかと考えます。このハイ・バリュー、ロー・インパクトというのは、自民党会派で視察いたしましたブータンという国において学ばせていただいた考え方です。
     ハイ・バリューとは、ブータンの価値を認め、1日250ドル以上使ってくれる方々にのみ来てほしいと。ロー・インパクトとは、それによって自然環境や自国の文化などへの悪い影響を最小限にとどめるという意味です。
     ブータンでは、こういう明確な戦略を持って観光を進めておられました。
     本物志向プラス、ハイ・バリュー、ロー・インパクトという、このような方向性で現金収入を補う地域の仕事をつくる、大きくもうけることはできなくても、食べていけるだけの現金収入、定住できるだけの現金収入を得るための仕事の組み合わせの一つになるのではないかという御提案でございます。
     そこでお伺いします。私からの提案も含めて定住の観点からの観光の産業化についての御所見はいかがでしょうか。御答弁、よろしくお願いいたします。

  • 雇用経済部観光局長(河口瑞子)

    定住促進を図るため、地域における観光資源や体験メニューを活用した観光の産業化に取り組み、地域住民の所得を補えるようにすべきと考えるがという御質問について、お答えさせていただきます。
     県内での定住促進を図るためには、仕事の創出や産業の育成を進めるとともに、働く場の魅力向上や選択肢の拡大に資する取組を進めることが必要です。
     その際、三重ならではの一次産品や観光資源、歴史、文化などの優れた地域資源を活用し、交流人口の増加を図っていく視点が重要であると考えています。
     一次産品を活用した仕事の創出として、例えば南伊勢町では、農林水産部が取組を進めている農山漁村地域での子どもの体験づくりを支援する事業を活用し、タイの餌やり体験や塩釜焼き体験を旅行商品として磨き上げ、観光局がみえ取材相談会でメディアに紹介するなど、旅行商品の定着化に向け情報発信の面でサポートしています。
     さらなる魅力ある仕事の継続的な創出に向け、地域に埋もれている魅力を発掘し、磨き上げを行うためには、地域で活躍されている方々が中心となり、行政や観光事業者だけでなく農林水産業者や商工業者、飲食店などと連携し、地域一体となって取り組んでいく必要があります。
     日本版DMOでは、地域に埋もれた資源を地元のより多くの方々に参画いただき掘り起こしを行い、連携することにより商品化することが役割の一つです。
     今後も各地域でDMO候補法人の登録に向けて支援を行うことで、地域の稼ぐ力を高め、仕事の創出につなげていきたいと考えています。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     優れた地域資源の発掘、磨き上げのためには、地域一体となって取り組む必要がある。そのためには日本版DMOというものを進めてどうなのかと考えておるというふうにお聞かせいただきました。
     日本版DMOというのを現在、県は取り組まれておるのは存じ上げておるわけでして、その先にある可能性としてそうした地域住民の所得を補うという言い方をしていただきましたけれども、そういう仕事の創出もあると県として認識していただいとるんだなというふうに理解させていただきました。
     そういうことでしたら、ぜひともこれから長期に見たときに、方向性、ビジョンとして、そういう取組が合っているのかということを今後、日本版DMOを進めるに当たって、ぜひそうした先を見据え、視野に入れ、意識していっていただきたいとよろしくお願いいたしまして、御要望とさせていただきます。どうかよろしくお願いします。期待しております。  では、(4)集落機能の維持に向けた市町への支援というように置かせていただきました。
     地方創生における守るべき価値とは、既存の集落の中で受け継がれてきた伝統や文化、営みそのものであると考えています。この考えは、総合戦略の改定時に一定汲み取っていただきました。ありがとうございます。
     そして、なぜそこに集落があるのか、なぜそこに長く人が住んできたのかということには意味があるのです。
     ところがです。せっかく地域に残った若者や移住してきてくれた方々が家を建てるときに、既存の集落の中ではなくて集落の外、幹線道路沿いなんかを選んでしまうんですね。集落の外に家を建ててしまう理由というのは何ですかねということで、何人かから聞きとったり意見交換もしたんですけれども、例えば上がってきた話としては集落の中に土地がない、現代の生活様式に合わない、あるいは海の近くですと津波浸水予想地域外を選びたいからというようなことなどなどなんですね。
     よって、ここで提起、提案をさせていただきたいと思います。
     農山漁村において、若者定住を実現させるためには、既存集落の再開発事業が必要である、そのように提起いたします。
     例えば、もともと土地が少ない漁村においては、比較的その集落の中で高台にある、例えば2軒の空き家を買い取って1軒分の敷地として造成し直す。漁村においては駐車場まで徒歩15分なんてことはよくあることですので、道を広げ玄関そばまで車が入れるようにするなどです。
     以上の提案を踏まえた上で、もう一つ申し上げます。
     まち・ひと・しごと創生総合戦略の定住促進の項目を見ますと、県は消極的な待ち、待っているという姿勢になっています。市や町が始めることを待っているという姿勢だけでは、広域自治体の役割は果たせません。もっと市や町にアイデア、知識、情報などを伝えていく積極関与、積極支援の姿勢を打ち出すべきです。
     それでは、お伺いいたします。県は集落機能の維持に向けてアイデア、知識、情報などを市や町へ伝えたり提案し、一丸となって取り組んでいくような積極支援であるべきと考えますが、いかがでしょうか。
     また、先ほど私から提案させていただきました既存集落の再開発について検討し、必要ということであれば、県から市や町へ提案いただきたいと存じますが、いかがでしょうか。御答弁、よろしくお願いいたします。

  • 地域連携部南部地域活性化局長(伊藤久美子)

    集落機能の維持に向けた市町への積極的な支援につきまして御質問を頂戴いたしました。
     地域における集落は、生産活動や交流の場としてのほか、祭りなど地域の伝統文化の継承など、その営みの中で多くの役割を果たしています。  一方で、過疎地域等の多くの集落では、人口減少と高齢化の進展により、集落機能が急速に低下していることから若者の地域への定着を図るなど、集落を維持、活性化するための取組が非常に重要となっております。
     県では、過疎地域等において、市町が行う住民の身近な生活課題を解決するための取組や集落の活性化に資する取組について支援を行っております。
     例えば、昨年度は南伊勢町における伝統行事継承の取組に参画し、集落のネットワーク化の支援を行いました。今年度は地域活性化支援補助金を活用し、度会町の登山道の整備など複数集落が連携した交流人口の拡大を図る取組に対して支援を行っております。
     また、南部地域活性化基金を活用し、働く場の確保や若者の移住、定住の促進等地域活性化に向けた市町の取組を支援しております。市町の事業に県も参加し支援したほか、県と南部地域13市町の企画担当者による会議を今年度は毎月開催し、情報共有や意見交換を継続的に回数を増やして行うことで、集落機能の維持も含めた地域の課題について検討を深め、次年度の新たな事業提案につなげました。
     集落機能の維持に向けては、地域により状況が異なることから様々な方策を考えるとともに、市町の意向や主体的な取組を尊重することが重要と考えております。市町との会議等の場を通じまして、議員からいただいた御提案を検討させていただき、また新しいアイデアを提案するとともに、各地の先進事例や国の支援制度等について情報提供し、それぞれの市町の状況に合わせて方策をともに考えるなど、引き続き市町に寄り添って積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     集落は祭りなど営みの中で大変役割を果たしていて、取組は重要であると。市町との担当者の会議も毎月行っているし、これからも私の提案なども含めて検討して、しっかり緊密に連携していってくださると、積極支援をしていただけるという大変ありがたい御答弁でした。ありがとうございました。ぜひそのようにこれからも、そして今のような、なかなか私の提案はハード整備の部分でもありますので、すぐに一朝一夕にということでは難しいかもしれませんが、その大変なハードルを市町と一緒に例えば突破していく、そのためにもし国のほうに何か要望することがあるんでしたら、ぜひ一丸となって取り組んでいただきますように、どうかよろしくお願いいたします。本当にありがとうございます。
     以上で大きな1番を終わらせていただきまして、大きな2番、小規模県立高等学校の活性化取組を活かすためにという項目へ入らせていただきます。
     ある地域で、その地域の人材を育成できなかったとしたら、その地域に果たして未来はあるのかという、こういう思いでこれまで小規模な県立高校を残せるようにと取り組んでまいりました。昨年度は教育警察常任委員会の委員長も務めさせていただきました。
     そうした中で策定いただきました新しい県立高等学校活性化計画については、大変高く評価しております。本当にありがとうございました。
     これの要点を一言でいうと、規模の小さな高校であっても地域とともに活性化に取り組むことで、残ることのできる道が開かれたということであると理解しております。現在、各地域の活性化協議会において、その高校へ進学を希望する生徒を増やそうと一生懸命取り組んでいただいている状況でありますが、このまま順調に生徒が増えますと、前期入試で不合格としなければならない事態も想定されます。
     そこでお伺いいたします。まず、小規模校活性化取組の現状をお聞かせください。
     また、活性化に取り組んでいる小規模校限定の話として、進学希望の生徒が増えた場合、その希望を生かせるような進路を実現できるような方策をぜひとも御検討いただきたいと考えますが、御所見はいかがでしょうか。御答弁よろしくお願いいたします。

  • 教育長(廣田恵子)

    まず、小規模校活性化の取組の現状、それから活性化の取組によって入学希望者が増えた場合に、その希望を実現するためにどうしたらよいのかというような御質問でございます。
     小規模校の活性化については、今年3月に策定した県立高等学校活性化計画に基づき、1学年3学級以下の学校に協議会を設置し、地元の市町や産業界等の関係者、小中学校関係者、保護者等の協力を得て、学校ごとに活性化プランを策定しました。
     これらの活性化プランに基づき、子どもたちの状況や地域のニーズを踏まえ、少人数の特性を生かして学力や社会性の定着、多様な生徒の進路実現を図るとともに、学校の魅力の発信につながるよう取組を進めています。
     具体的には、生徒の進路実現に向けた地域の支援による進学対策や英会話等の補充学習、就職支援相談員の配置等の就職に向けた体制の整備、それから観光や一次産業、福祉など地域や学校の特色を生かした長期インターンシップの実施、学校独自のコースや科目の設定、それから高校生が地域の行事や小中学校の活動に参加したり、学校の取組や生徒の学ぶ姿を市町の広報紙で特集を組むなど、そのような魅力発信を行っております。
     今後、各学校の活性化プランに基づき、活性化の取組をさらに進めていくとともに、入学者選抜における前期と後期のそれぞれの募集割合については、地域や学校の状況を踏まえ、受検機会の保障に配慮しつつ検討していきたいと考えております。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     検討していただけるということですので、ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。
     では、大きな3番、防災・減災についてへ移りたいと思います。(1)津波避難経路の検証というように置かせていただきました。
     私は海辺の集落に住んでいます。県のMyまっぷランの取組だと思うんですけれども、何度も集落内でワークショップを開いていただきまして、それに私も一住民として参加させていただいて、地図上で最寄りの高台までの避難経路を三つ考えたりいたしました。これは地域住民の津波避難意識を高める上で非常によい取組だと評価しております。
     しかし、実はいまだに自分が助かるという自信が持てずにいるんですね。
     といいますのは、自分で三つ考えた避難経路のそれぞれがどれほど安全なのか、あるいは危険なのかを判定したり、点検したりするという機会がないからなんです。
     そこでお伺いします。津波からの避難について、Myまっぷランによる津波避難計画の有効性を点検、検証する機会を設けることができるよう、県の積極的な支援が必要ではないかと考えますが、御所見はいかがでしょうか。御答弁、よろしくお願いいたします。

  • 防災対策部長(福井敏人)

    Myまっぷランによる津波避難経路の検証についての御質問であります。お答えをいたします。
     Myまっぷランを核とした津波避難に関する三重県モデルは、住民一人ひとりが自らの命を守るための避難行動を考えることから始め、議員からも御紹介をいただいたところでありますが、タウンウォッチングやワークショップによる話し合い、さらには訓練を通じて住民主体による地域全体の津波避難計画づくりにつなげていこうとするものであります。
     計画づくりのプロセスでは、避難場所、避難経路のほか、避難経路上の危険な場所や、避難に当たって住民が不安に感じることについて住民同士が共有をするとともに、家屋の倒壊や土砂崩壊のおそれがある箇所について複数経路を設定するなど、想定される様々なリスクヘの対応を検討することとしております。
     こうした取組により策定された津波避難計画は、作成後も訓練を重ねまして、また、実際の災害による教訓などを踏まえ、点検と見直しを絶えず行っていくことが重要であり、地域住民と市町、県が一体となって取組を進めていくことが必要であるというふうに考えております。
     このため、みえ防災・減災センターの教員や県の防災技術指導員が市町と連携をし、津波避難計画の作成とともに、作成後の点検、見直しについても支援をしていくこととしております。
     今後は、市町等で行う避難訓練において、センターが育成をいたしましたみえ防災コーディネーターなどの防災人材の参画を促し、Myまっぷランによる津波避難経路の点検、検証を行うなど、地域の安全・安心が一層高まるよう取り組んでまいりたいと考えております。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     点検・見直しは重要ですし、防災コーディネーターがこれから支援していっていただけるという御答弁でした。本当にありがとうございます。
     例えばですけども、町が実施するような避難訓練のときに、前もって防災コーディネーターが、この道というのは崩れる場合もあるんじゃないかなというのは先に想定していただいたら、避難訓練の当日に、例えばここは今、崩れて通れませんよという看板が立っとったり、どなたか人がおってほかの道へ回ってくださいとかというようなことがあると、それぞれが自分で考えて、またそういう高度な訓練を積むことで点検、検証につながるのかなと思いますので、そういうようなことも御提案としてまた考えていただければなと、よろしくお願いします。
     先ほど安全・安心につなげるということまで言っていただきましたけれども、おっしゃるとおり、私も地域に住み続けられるようにするためには、安心まで行かなければいけないというふうに考えておりまして、ぜひ今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
     (2)のほうへ移らせていただきます。台風時の降水量と潮位についてというように置かせていただきました。
     まず、さきの台風で被災されました皆様方に心よりお見舞い申し上げます。
     私は海辺の集落に住んでおるんですけれども、さきの台風のときに、すごく潮位が高いなというふうに見ていました。堤防越しに見えている船の位置がすごく高いなと感じておりました。
     報道によりますと、黒潮の蛇行でありますとか大潮の時期に重なったでありますとか、非常に勢力の強い低気圧だったからとか、低い気圧だったから、満潮時間も重なったからなどというような原因があるというふうに聞いております。
     それで、素人ながら思ったんですけれども、これだけ海のほうが高いと、川の水の流れていく先がなくなるんじゃないかなと。それで、河川の本川の水位が高くなれば、河川の支川のほうでも水の流れる先がなくなって水位が高くなるんじゃないかなと。
     事実、スケールは小さいですけど、以前の台風のときに、私に住んでいる集落で、そういう浸水の仕方をした住宅がありました。
     これまで風水害対策というと、主に降水量に着目してきたように思うんですけれども、これからは降水量だけ、潮位だけというのではなく、降水量と潮位というこの二つはもっと関連づけて考えるべきなのではないかと感じた次第なのです。
     そこでお伺いします。これからの風水害対策においては、雨量だけではなく潮位との関係にも着目して災害対策活動につなげるべきではないかと考えますが、御所見はいかがでしょうか。御答弁よろしくお願いします。

  • 防災対策部長(福井敏人)

    風水害対策において降水量だけでなく、潮位にも着目して災害対策活動を行う必要があるのではないかとの御質問でございます。お答えをいたします。
     議員からも御紹介がございましたが、高潮は発達した低気圧などに伴い、気圧が下がり海面が吸い上げられ、また、強風により海水が海岸に吹き寄せられることから潮位が上昇する現象でありまして、満潮時と台風接近が重なった場合、浸水の危険性が一層高くなります。
     台風第21号は、10月22日の夜遅くに本県に最接近しましたが、県内各地の降雨がピークを迎える中、満潮の時刻も重なることが想定される状況でありました。
     このため、気象台等からの情報を踏まえ、災害対策本部を設置する前の早い段階から市町に対し、高潮に備え、海岸の水門、陸閘等の操作を迅速かつ的確に実施していただくよう依頼をしたところであります。
     また、県民の方々に対しましては、防災みえのホームページやツイッターを通じて情報提供を行っておりますが、台風第21号におきましては、高潮への警戒が必要と判断をいたしまして、ツイッターによる注意喚起を7回実施したところであります。
     このほか、河川水位に関するものや早めの避難行動を促すものなど、様々な情報を76回にわたってツイートをしたところであります。
     今後の対応でありますが、防災・減災活動を時系列に整理した三重県版タイムラインについて、本年度中の策定を目指しており、潮位情報の収集や高潮に備えた水門、陸閘の閉鎖等の事前対策についても、行動項目とすることを検討いたしております。
     さらに、来年度は三重県版タイムラインを踏まえまして、市町ごとのタイムラインの策定を働きかけることとしており、その中で洪水土砂災害対策とともに、高潮対策についても記載されるよう市町と議論を進めてまいりたいと考えております。
     以上であります。

  • 村林聡

    御答弁いただきました。ありがとうございます。
     今後、潮位に着目した高潮のためのそういう行動計画、行動項目というのをタイムラインに入れていってもらえるということで、それ自体は大きな一歩であると思います。どうぞよろしくお願いします。
     ただ、まだわからないのかもしれませんけど、今、申し上げましたような雨量と潮位の関係についても、今後研究いただければというふうに思いますので、御検討、御研究いただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
     今、今後、タイムラインを市や町にも水平展開していくという御答弁もあったと思うんですけども、これまで災害の多かった市や町にはそれなりのノウハウが何か蓄積されているように感じるんですね。それに比べて、むしろこれまで災害の少なかった市や町、あるいは災害と無縁と思われているような市や町にこそ、ぜひ積極的に働きかけて、こうしたタイムラインの取組を展開いただきますように、どうぞよろしくお願いいたします。御要望いたします。
     では、続いて大きな4番へ入ります。新型インフルエンザや新たな感染症への備えというように置かせていただきました。
     政治の基本は人の命を守ることです。先ほど防災・減災について質問いたしましたが、地震、津波、台風などの自然災害のほかに、たくさんの人の命が失われかねない現実的な災厄としては疫病が考えられます。
     そこで質問させていただきます。新型インフルエンザや新たな感染症への備えについては、現状どうなっておりますでしょうか。お聞かせください。

  • 健康福祉部長(田中功)

    新型インフルエンザ等の新たな感染症の患者が発生した場合の対応につきまして、県はどのような準備をしているのかについてお答え申し上げます。
     感染症が発生した場合、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律、いわゆる感染症法や予防接種法、検疫法等の感染症対策関連の法律に基づきまして対応することとしております。
     新型インフルエンザが発生した場合については、感染症対策関連の法律に加え、新型インフルエンザ等対策特別措置法、いわゆる特措法に基づき、国等と連携して対応することとなります。
     また、新たな感染症についても、感染症法に規定されている新感染症に該当し、全国的かつ急速な蔓延のおそれがある場合には、新型インフルエンザと同様、特措法に基づき対応することとなっております。
     県では、新型インフルエンザ等の発生に備え、特措法の規定により、平成25年11月に三重県新型インフルエンザ等対策行動計画を策定したところでございます。
     本計画では、発生の段階を未発生期、県内未発生期、県内発生早期、県内感染期、小康期の5段階に分けまして、それぞれの段階においてとるべき対応を定めております。
     未発生期の現時点では、市町や医療機関等の関係機関と連携した訓練の実施、医療体制の整備、抗ウイルス薬や防護服の備蓄等の対策を行っております。
     県内において患者が発生した場合である県内発生早期では、患者の感染症指定医療機関等への入院措置、同居者等の濃厚接触者への外出自粛要請や健康観察、県民や事業者等への感染予防実施の要請など、感染拡大防止のための対策を行います。
     その後の県内感染期では、ワクチン接種の実施や備蓄した抗ウイルス薬の活用等により、県民の健康、生活及び経済への影響を最小限に抑えるための対策を行うこととしております。
     今後も、新型インフルエンザ等の新たな感染症の発生に備え、発生時に迅速かつ適切な対応がとれるよう、関係機関と連携した訓練の実施や抗ウイルス薬の備蓄等の対策を継続してまいりたいと考えております。
     以上でございます。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     基本的には法律に基づいて対応すると。非常に蔓延等の早い新型の病気が発生した場合には、新型インフルエンザ等の特措法の中で準用することもできるというような御答弁であったかと、そういうふうに理解させていただきました。聞くところによりますと、この新型インフルエンザ等の特措法のほうには優先接種の規定があるそうですね。医療関係者でありますとか生活インフラ、ライフラインなどを担っていただくような方々に、そういう優先的にワクチンなどを接種する規定があるというふうに聞いております。準用できるということなので少し安心しましたが、今後ともぜひ新型インフルエンザ等の新たな感染症への対策を引き続きよろしくお願いいたします。
     今後、さらに東京オリンピック・パラリンピックの開催などによって、海外から感染症が流入、発生するリスクが高まることが予想されます。また、オリンピック等の国際的なイベントでは、バイオテロに備えた感染症対策も重要だと考えます。
     県におかれましては、今後、国とも連携し、バイオテロ等への対応も含め感染症対策のさらなる充実をよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
     では、最後の項目なんですけれども、大きな5番、がん検診の質の確保の質問へ入ります。
     これは報道で見たんですけれども、青森県でがん検診の見落とし率が高いのではないかという記事がありました。このがん検診の見落とし率というものについては議論のあるところのようですので深くは触れません。どうやらこの問題の本質は、国の定める手順や基準のとおりに、がん検診が行われているのかどうかということのようです。
     そこでお伺いします。県内のがん検診について、国の定める手順や基準のとおりに行われているのでしょうか。現状や課題についてお聞かせてください。御答弁よろしくお願いします。

  • 健康福祉部医療対策局長(松田克己)

    がん検診の質の確保についての御質問でございます。本県の現状と課題につきまして御答弁申し上げます。
     がん検診について、国はがん検診の質を確保するために、先ほど議員から御紹介ありましたように、詳細な検査手順や基準を示しております。その中で具体的には、例えば検査業務の実施下におきましては、胸部エックス線写真の2名以上の医師による読影でありますとか、あるいは市町におきましては受診者の情報管理や、精密検査が必要な者への受診勧奨などの具体的な項目をまとめております。
     そういう内容が示されておりますけれども、市町におきましては検診業務を実施機関に委託するに当たりましては、これらを明記した仕様書に基づき、実施されることが大変重要となってまいります。
     本県では、市町や検診実施機関が検診の質を確保するために必要となる項目をまとめたチェックリストを作成しておりまして、毎年度調査を実施しております。調査結果につきましては、がん検診の精度の向上を図るために設置いたしました三重県がん検診精度管理検討委員会におきまして、評価、検討の上、その結果を公表するとともに、評価の低い市町や検診実施機関に対しましては指導、助言を行っているところでございます。
     先ほど青森県の事例の御紹介がございましたけれども、平成29年9月に公表されました国立がん研究センターの調査によりますと、検査手順などにつきまして、国が示しております項目を実施機関に対する委託の中の仕様書に明記した市区町村の割合は本県では80%と。しかし、全国の平均は約45%ということで低くなっておりまして、本県は高くなっております。
     そういった現状でございますけども、一方で市町の取組状況にはばらつきがあることから、市町担当者会議におきまして、検診の質の確保に向けた取組の情報共有を図るなど、今後も引き続き、市町の適切ながん検診の実施を支援してまいりたいと考えております。
     以上でございます。

  • 村林聡

    御答弁ありがとうございます。
     そのチェックリストをつくって実施してもらっとるということで、三重県は全国平均よりきちんと実施している率が高いという御答弁であったと思います。
     また、市町にはばらつきがどうもあるという御答弁でしたけれども、ぜひそういうふうに県内の評価にばらつきがあるということですと、がん検診の質のばらつきがあるということになってしまいかねませんので、ぜひそういう低い市や町、またひょっとすると規模の小さい市や町なんかがこういうものを実施するのが難しいかもしれませんので、そういう市や町については特に丁寧な支援を行うことによって、がん検診の質の確保に努めていただきますよう、どうぞよろしくお願いします。御要望させていただきます。
     予定していた質問は全部終わりまして、9分割もしてかなり濃密に議論させていただいたつもりなのですが、毎回少し余るということなんですが、せっかくの質問の機会ですので、結びに余談を申し上げさせていただいてもよろしいでしょうか。少しリラックスしていただいて。
     モーガン・フリーマンさんという人がいますね。モーガン・フリーマンさんの「時空を超えて」というテレビ番組がEテレにあります。毎回、ややオカルトチックなテーマをもとにして、しかしながら最先端の科学の専門家が様々な学説や見方を提供してくれるという番組です。
     その中で宇宙が一つの大きな生命体であるという考え方がありました。
     また、その考えからすると、海も一つの大きな生命体とみなすことができるんだそうです。拍動、鼓動は1000年に1回、北極と南極の水が入れかわるときだそうです。
     そうすると、実は都市、大都市も生命体と見ることができるそうです。都市の拍動は朝と晩、1日2回、通勤通学ラッシュということになるんだそうです。
     ここからは勝手に私が考えたことなんですけど、大都市が生き物だとすると、こいつは人、人間を食べるなあと。大都市は出生率が低いわけですから、ゆっくりとですけれども、中の人は消化されていってしまいます。そして、お金を排せつするなあと。そのお金にまた人が誘われてという循環のさまは、まるで食虫植物のようであるなというように私には感じられました。そして、この日本の大都市はついに地方を食い尽くして、これからは外国の人々まで食べようとしているんじゃないかなと。この巨大生物を我々は制御しなければならないんだなと。知事は立ち向かわなければならないという言葉を使っていただいたことがありますけれども、人口減少社会にですね、からなんだなというふうに感じてました。
     余談なんですけれども、今回は、あるいは今回もかもしれませんけれども、そのための質問にたくさん時間を費やしたつもりであります。どうぞ皆さん、これからも取組のほうをしっかりよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終結させていただきます。ありがとうございました。

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