平成24年第2回定例会-11月27日‐08号
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村林聡
失礼します。水谷隆議員の質問の質問に関連します。
私立学校と公立学校の比率について質問なさいました。
それに対して、知事の御答弁の中に、公立学校は人口の少ない地域での教育がその役割であるとありました。ところが、現在進められています伊勢志摩地域高等学校活性化推進協議会では、今の知事の御答弁のようには進んでおりません。人口の多い都市部に手をつけずに、人口の少ない地域から学級数を減らそうとしております。公立学校の役割からするとおかしいのではないかと思いますが、教育長、御答弁、お願いいたします。 -
教育長(真伏秀樹)
今、県立高等学校の活性化計画というのを策定いたしております。その中にいろんな項目があるんですけれども、適正規模とか適正配置というのを一つの項目としていろいろ検討はさせていただいておるんです。既に御承知だと思いますけれども、これから平成24年3月から平成33年3月ぐらいまで間に中学校の卒業者数は2500人ほど減少するということが予測をされております。
そうした中で、高等学校を今のままで配置しておったのでは、なかなか活力ある高校として存在させるというのはなかなか難しいという状況がありますので、どうしても高等学校の統廃合というのを視野に入れながら検討する必要があるかなと思っています。そのための適正配置をどうするかということで、特に先ほど申し上げたどうしても統廃合等を考えなければいけない地域については、協議会等を設置させていただいて皆様方のいろいろ意見を聞きながら、県としての活性化の方策を今検討させていただいておるというところでございます。 -
村林聡
全く不満な御答弁であります。
経営の成り立つ、私立学校の経営の成り立つ都市部こそ今の御質問にあったように私立が担えるのですが、経営の成り立たないその周辺部、その地域の教育を担えるのは公立学校しかないではないですか。
それが、適正規模を満たさない、生徒が減ったから、そういう理由で学校を統廃合しなければならないというのは、今の御答弁と違うではないですか。
そもそもこの協議会の始まった冒頭、私、傍聴に行きましたところ、協議の進め方として4項目が示されました。
一つ、小規模な高等学校を存続させるために、あえて伊勢市内にある高等学校の学級数を、進路希望状況を踏まずに大きく削減することは行わない。二つ、小規模校が活性化推進プランに基づき魅力ある学校づくりを行うことは重要であるが、これによって小規模校が現在と同等以上の規模を維持できるという考え方には立たない。学級編成基準の見直しや入学者選抜制度の変更、南部地域活性化プログラムとの連携等、県全体としての施策と関連させて地域の高等学校の活性化を検討することは必要であるが、これによって小規模校が現在と同等以上の規模を維持できるという考え方には立たない。高等学校の存在と地域の少子化対策や若者定住をつなげて考える観点は重要であるが、将来の高校生にとって適切な学習環境を整備することを優先して考える。
この4項目が出たときに、私、抗議に来ました。恐らく吉川議員も行かれたと思いますし、南伊勢町長の小山町長も非常にしっかり抗議に行ったというふうに伺っております。また、その次のこの協議会において度会郡のPTAの代表が、正式に抗議する、このような4項目が出されたことは非常に残念だとはっきりおっしゃったはずであります。
せっかく知事が南部地域活性化のプログラムを組んでいただいて住める地域にすると言ってくださっておるのに、今このような進め方をしてもらっては人が住み続けられません。
知事、ぜひ過疎の進んでいる地域をこれからも人が住み続けられる地域にするために、教育はしっかり維持すると、そういう御答弁をいただきたいんですけれどもいかがでありましょうか。 -
鈴木英敬知事
伊勢志摩地域での協議会の議論の詳細について、私も詳細を承知しているわけではありませんけれども、もちろん私が先ほど答弁で人口の少ない地域における機会の保障という面もある一方で、やはり教育長が答弁で述べたように、子どものことを考えたら本当に、その学習効果、学習していく環境として適正な規模というのもあろうかと思いますので、そういうのをバランスよくしっかり考えなければならないと思っています。
いずれにしても、これまでもいろんな地域において高校の統廃合についての議論をさせていただかせていただきましたけれども、地域の皆さんの声をよく聞いて進めていくということが大事だと思います。 -
村林聡
もちろん、活性化のためにその地域、学校がしっかり頑張っていくというのはあるでしょうけれども、それではなくて、地域にしっかり学校を残すと。そのために都市部の定数をもし減らせば、必ず都市部から通ってくるはずなんですね。その地域の教育力を生かした学校づくりということができれば、それは都市部とは違う教育ができるはずなんです。
人口の多い方へどんどん統合していこうというその考え方こそが過疎の考え方なんですね。それが過疎を生んでおるわけです。ですから、しっかり教育の機会を保障すると今おっしゃっていただきましたので、これから先ほどの御答弁にあったように公立の学校の役割をしっかりと考えて維持していただきたいと思います。
特に伺ったところによると、伊勢志摩地域の私立学校の比率は大きいそうですね。たしか、うろ覚えですけど30%を超えておるはずであります。
特に、ということはですよ、伊勢市内における選択肢というのは非常に恵まれておるわけですよね。ですから、今申し上げたように、また、私立学校の振興ということで今質問のあったようにしっかりとあれをやっていくのであれば、教育の機会ということをしっかり考えて、このような方針を出して都市部には手をつけないというようなことは改めていただかなければならないと思いますがいかがですか。 -
教育長(真伏秀樹)
今回の中学校の卒業といいますか少子化の傾向というのは、残念ながら伊勢志摩地域だけに起こっているわけじゃなしに、全県下もちろん起こります。
特に大きく影響が出るのが特にその伊勢志摩地域なんですけれども、当然ながら都市部の北勢のほうとか中勢のほうも含めて、どうしてもクラス減とか一定の対応をしなきゃいけないところについてはそういう対応をさせていただこうかなと思っています。
それは、要するに学校を統廃合するというところまでは整理しなくても多分対応できるかなというところでやっていませんけれども、残念ながら伊勢志摩地域については、減少幅が大きいという部分とか、いろんなことがありますので、そういう統廃合も視野に入れた形での検討が必要かというふうに思っています。
それで、先ほど4点ほど協議会のときに申されましたけれども、私が当初示したときのあれは少し誤解を与えたというふうに思いましたので、2回目の協議会のときにはその4点については撤回をさせていただいて、改めて説明をさせていただいたつもりです。それと、伊勢市内の学校についても当然伊勢志摩地域全体としていろんな形で協議を進めていきますので、特に過疎地域だけのことを想定しているというんじゃなしに、伊勢市地域、それから鳥羽市地域も含めていろんな形での整理はしていきたいなと思っていますので、誤解のないようにお願いいたします。 -
村林聡
もちろんです。私は伊勢志摩地域を例にとって言っておりますけれども、全県全て過疎の話を中心に今お話をしたわけですから、当然、伊賀地域のほうであるとか、もっと南部のほうであるとか、あるいは、ひょっとすると日本全国全部の話かもしれない。そういう中で申し上げています。
それと、今、4項目撤回したとおっしゃいましたけど、私はそのようにはレクチャーは受けなかったし、小山町長と話をしたときも、この考え方にはとりあえず立たないけれども撤回はしないと、はっきり小山町長にもおっしゃられたはずです。
全く、御答弁、不満でありますけれども、またこれからも議論を続けたいと思いますのでよろしくお願いします。 ありがとうございました。(拍手)